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考えるという事

僕は、考えるということをよくします。
…まぁ、生きていれば誰だってそうでしょうが。

この世のあらゆる物事に対して「なぜ?どうして?」と疑問に思い
よく見たり、調べたり、考えたりして自分自身で答を見出す。
そうやって知識を身につけて成長していく。
知欲、精神の食べ物とでもいいましょうか。

美術にも同じようなものを感じます。
あらゆる物事から影響を受け、自分自身の感性で表現していく。
それが絵であれ文字であれ音であれ、考えた末の表現。
何も考えないで思うが侭に描く、というのもありますが
これは無意識的に、頭の中の考えを瞬時に記号化して
表現していくものだとおもいます。



僕の中では二つ、考えるのがとても恐ろしいものがあります。
一つは、何故自分が自分であるのか。

今、この時、この瞬間を、人間として生きている。
何故46億年という地球の歴史の中のこの時代なのか
何故あらゆる生き物がいる中で人間なのか
そもそも何故、他の誰でもなく「自分」という存在なのか…
考え出すと本当にキリがなくなってしまいます。

しかし、下を見下ろすと自分の体がある。
自分の思い通りに手足を動かすことができる。
何か衝撃を受けると痛みを感じるし
胸に手をあてると心臓が鼓動している…
考えた末、自分が人間として生きている事を認めざるを得なくなるのです。

もう一つ恐ろしい事、それは死んだらどうなるか。

死んだら土にかえる。
もしくは食われて他の生命の吸収される。
燃やされてお骨になる。
普通に考えればそうなるだろう…

死というものは、単純明快でありながら重大な問題であり
人類史上でもいまだ解決できていない。
ある者は宗教に縋り、ある者は化学に答を見出す。
しかし実際は自分自身で死を迎えないとわからない。

どちらも、考えれば考えるほど深く考えてしまい
今現時点の知識や情報等で解明することが不可能。
答が出ないが故に、考えるのがとても恐ろしく怖いのです…。

生と死のテーマについては、手塚先生が『火の鳥』という作品を通して
その考えを述べています。
とても長いのでまだすべて読みきれていませんが
命の在り方について考えさせられるとても素晴らしい漫画です。

あと、火の鳥自身がすごい美鳥さん…