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動物的エロスの探求

今描いてる絵が構図に行き詰まってなかなか完成しないので
ちょっとした自分の目指している絵のお話でも。


ファイル 15-1.jpg


確か、去年の今頃に描いたものです。
動物に自然的なエロスを、と試行錯誤を練っていた時だったとおもいます。
鹿や狐は、艶が出しやすいので好んで描きます。


僕が艶やかな描写を目指した獣を描く理由として
物心ついた頃から大の動物好きだったというのもあるのですが
実は手塚治虫先生の影響を受けている部分もあります。


知名度のある作品ばかりピックアップされてて
どうも話題に出てこないのですが
(そもそもこの手のジャンル自体、海外と違って日本では
一般的でない傾向がある)
先生の描く動物キャラに、艶やかさやエロスを感じるのです。
有名どころで言えば、ジャングル大帝、W3やユニコあたり。


マイナーですがフライングベンという犬漫画に登場する
三兄弟の紅一点、ブチも
犬でありながら女性らしいしなやかな動きや艶の描写が感じられました。
ライオンに襲われるシーンはなんかエロいなあとおもってしまいます(笑)


中でも、一番驚いたのは大自然の魔獣バギですね。
バギは女性の猫獣人でありながら、全裸がデフォ・・・エロス。
これが昔の24時間テレビで放送されたとは、いい時代でしたね。

まあ、そんなこんなで手塚治虫先生の作品からは
非常に影響を受けるものがありました。

コメント一覧

Romi - 2009/10/17 (土) 00:44 Edit

動物的エロス!
自分も「動物のもつ妖艶さ」を出すことに腐心してた頃があり
この難しさはとてもよく分かります。

なんていうんでしょう、極力人間らしさを取り払って
自然体のままで・・・とやっていくうちに単なる動物になってしまったり・・・。
これは長らくの課題になりそうです。

手塚先生の影響力は凄まじいですよね(笑)
W3のボッコ隊長やバギ、火の鳥には一目惚れでした。
こういった、直観のエロスではない、潜在的に感じとれる絵というものを
模索してみたいものです。

朧烏 URL - 2009/10/17 (土) 05:33 Edit

おお、そうなのですか・・・!
僕は鹿の嘆美な姿から妖艶さを学ぼうと
過去の動物画を観察して自分なりに追求してましたね。

そのあたりの葛藤は、僕も何度も経験しました(笑)
鹿やガゼルあたりのボディラインが艶やかだな〜とおもって
他の動物にも適応させたりするのですが(例えば狐とか)
ほんの少しだけ、人間味を混ぜるといい感じになるような気がします。

おかしな話、動物を描くために人間を描く練習をしています。
・・・人間もある程度描けるようにならないといけないのですが
萌えとか人間の絵が溢れている今、やっぱり獣のほうが描いてて楽しい。


火の鳥も、母性を感じるような美しいデザインですよね。
手塚先生の表現の幅がいかに偉大なものであったかを
漫画読み返す度に感じます。
ジャングル大帝も、もう半世紀以上前の作品なんですね・・・。

僕も、今流行っているような単な萌えやエロ絵ではなく
美術としての潜在的エロス探求をしていきたいです。